お知らせ

経営のヒント vol.19「コロナ禍での経営改善事例 ~飲食店の新事業展開~」2021年10月11日

最新号 コロナ禍での経営改善事例 ~飲食店の新事業展開~

昨年からの新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、企業経営に多くの影響をもたらしています。

こうした中で、様々な工夫をし、前向きに頑張って、売上を伸ばしている事業者さまについて、神奈川県よろず支援拠点が支援に携わった経営改善の事例をもとにご紹介します。

「神奈川県よろず支援拠点」では広く、コーディネーター等が中小企業・小規模事業者の相談に応じ、経営課題を分析し、総合的・先進的なアドバイスを行い、皆さまの経営課題の解決をお手伝いしています。

 

 

 飲食店の新事業展開

 座間の飲食店グループがスイーツ販売にチャレンジ!

  コロナを斬る!「7人の侍スイーツプロジェクト」始動

   ~地域密着回帰「半径300m作戦」地元の人に喜んでもらう~

取組みの背景

今回ご紹介する事例の飲食店経営企業では、コロナ禍で、売上が一時6割減少、忘年会や新年会は全面的にキャンセルとなりました。

そこで、取引金融機関の紹介を受けて相談に訪れたのが、
中小企業のなんでも相談所、「神奈川県よろず支援拠点」でした。
 

よろず支援拠点のコーディネーターと共に売上回復の策を探り、まずは、店に来てもらえないのであればと、店舗から半径300メートルほどに絞った地域住人の皆さんへ、お弁当やおせち料理のチラシをポスティングしてみました。

すると、大きな反響があり、改めて地域の皆さんが支えてくれることに驚きを持ったとのことでした。
 

これを受け、店舗では、「よし!うちの会社は地域の皆さんと共にあるのだ、地域の皆さんを楽しませるのだ」と心に決め、何か新たなことに取り組みたいと考えるようになりました。
 

コーディネーターも参加しディスカッションを重ね、新たな企画として生み出されたのが、
当社の7人の料理人がオリジナルスイーツを一から開発して提供する

「7人の侍スイーツプロジェクト」です。

濃厚・不死鳥プリン

第一弾として商品化されたのが相模原の養鶏場「小川フェニックス」の卵を贅沢に使った濃厚なプリン。
小川フェニックスの名前と、絶対にコロナ禍の苦境から羽ばたいてやるという気概を込めて「濃厚・不死鳥プリン」とネーミングしました。

メディアに取り上げられたこともあって、予想以上に好調な売れ行きとなりました。

その後、第二弾として、豆腐を使った和風スイーツ「#だっておとうふなんだもん」を発売。 
ほかにも「三うらの弁当・おせち」など、様々な商品がこれまで企画、提供されています。

「濃厚・不死鳥プリン」
「#だっておとうふなんだもん」

地域と共にいきていく

店舗からは、 

 コロナ禍で感じるのは、助けてくれるのは地域の人々だということ。
 従業員総出でポスティングしたチラシを見て、予想以上におせち料理を購入してくれました。
 コロナ禍前の売上には中々至りませんが、皆さんから勇気をいただきました。 
 手作りスイーツを食べてもらいたいと思ったのも、とにかく皆さんに喜んで もらいたいからです。
 これまでの飲食店にこだわらない、地域に愛される取組みをどんどんやっていきたいです。

との声が寄せられました。

 

 

神奈川県よろず支援拠点より

今回、金融機関からサポート依頼をいただいたのが支援スタートのきっかけで、現状を伺い、その分析をしてみたところ、売上回復が待ったなしの状況でした。 

そこで、まずはコロナ禍で売上が6割減少する中、もう一度地域住人にこのお店を知ってもらおう。とにかく半径300mのお客さんに、とことん喜んでもらえる企画をやろうと提案しました。 
よろず支援拠点のコーディネーターがスタッフ会議に参加、商品企画からチラシ作成、効果的なマーケティング戦略のアドバイスを行いました。

何よりも、スタッフが企画することの喜び、面白さを実感できていることが当社にとっての大きな変革でした。

   

コロナ禍で苦しまれている事業者の方はまだまだいらっしゃると思います。 

そうした方を応援していくのがよろず支援拠点の使命でもあります。 

よろず支援拠点は、本部(横浜)をはじめ、県内に6拠点(県央<海老名>、横須賀、小田原、川崎、藤沢、相模原)のサテライトを設置し、中小企業・小規模事業者の皆さんのお近くで相談に対応できる体制を整えています。 

経営に関するお悩みなどありましたら、お気軽に問い合わせください。 

 

神奈川県よろず支援拠点 お問い合わせ先

TEL:045-633-5071
Mail:yorozu@kipc.or.jp
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(提供:公益財団法人神奈川産業振興センター
事業部経営総合相談課 笹生 勝則