経営のヒント vol.23「『DX』 ~身近なデジタル化から始めませんか?~」2022年10月3日
最新号 『DX』 ~身近なデジタル化から始めませんか?~
今回の「経営のヒント」は、「DX」についてご紹介します。
最近、「DX」という2文字をさまざまなメディアで目にする機会が増えました。
どのように取り組むのか、また、どのような効果が期待できるのかをご案内します。
身近なデジタル化から始めませんか?
最近、「DX」という文字を新聞やテレビ等で目にする機会が増えました。
これは、Digital Transformation(デジタル・トランスフォーメーション)を省略したものです。
「DT」とならないのは、 TransformationのTransに交差するという意味があるので、交差を表す「X」を用いて、「DX」という略語になりました。
経済産業省の資料によると、この2文字が意味するのは、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」と定義されています。
なかなか理解するのに時間がかかりそうです。
簡単に要約すると、「デジタル技術を活用してビジネスや生活の質を向上させること」です。
デジタル技術を活用することで競争優位を確立できることは多くの企業も理解していると思いますが、個々の企業の事情によりデジタル技術を積極的に活用できていないのが実状です。
新型コロナウイルス感染症への対策や働き方改革の推進の掛け声とともに、DXへの取組みが加速しています。
社会環境の変化に伴いDXが進展していくなか、大企業への依存度が高い中小企業においてもDXに向けた取組みは必要不可欠です。
昨今では、新型コロナウイルス感染症の拡大に加え、半導体不足やウッドショック、円安傾向や紛争による原油・金属・小麦等の流通阻害等の影響もありましたので、顧客の取引形態の変化への対応や、サプライチェーンの寸断や再構成、生産体制の変化にも対応することが必要です。
DXのはじめ
では、どこからDXに着手すればよいのでしょうか。
具体的な取組みとしては、日常業務の自動化やペーパーレス化やリモートワーク等が考えられます。
無料で利用できるアプリも提供されています。
取組み例
- 作業の自動化
- 電子契約
- 電子商取引
- キャッシュレス
- クラウド会計 等
また、これらをデジタル化すると下記の効果が期待できます。
- 多様な働き方を可能とし、社員のワークライフバランスが充実する
- スピーディーかつ正確に作業が進むことで、業務効率が向上する
- データをデジタル媒体で扱うことで、紙やインク、郵送等のコストが削減される
- 蓄積したデータを活用し、市場や自社の現状分析が可能となる
まずはできることから自社のデジタル化を始めてみませんか。
DX成功へのポイント
では、デジタル化を成功させるポイントどこにあるのでしょうか。
① まずは低予算で始められることから取り組む
例えば、売上データの電子化や営業スタッフの行動計画の可視化等があげられます。
② 日常の定型業務から取り組む
例えば、日常の見積書、注文書や請求書の作成などです。
まずはDXの第一歩を小さく踏み出して、デジタル技術とデータに基づく経営の基礎をつくることが必要です。
DXを支援します!
公益財団法人神奈川産業振興センターは、中小企業のデジタル化を推進するため、デジタルチェックシートを用意しました。
本チェックシートは、分類毎に用意したチェック項目への回答を通じて自社のデジタル化の課題や進捗状況を認識することで、皆さまのデジタル化に向けた取り組みを推進するものです。
本チェックシートを活用して自社の状況をもう一度、確認してみてください。
自社のデジタル化の進み具合が遅れていると感じた企業、または早速、気づきを得てデジタル化に着手したいという企業に対してはDX支援アドバイザーを無料で派遣します。
同アドバイザーは、企業が抱えている現状の課題を整理し、デジタル化により期待できる効果を整理して助言を行います。
さらにデジタル化に着手する企業には同アドバイザーにより日々運用できるように支援します。
神奈川産業振興センターのDX支援策とデジタルチェックシートはこちらをご確認ください。
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(提供:公益財団法人神奈川産業振興センター)
経営総合相談課 宮沢 浩之