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経営のヒント vol.3「ご存知ですか?マーケティングにおける“ペルソナ”」

お客さまからお金をいただくこととは?

日々、経営相談を行っていると、「こんな商品を開発したけど、どこか販路はないですか?」という社長がよくお見えになります。しかし、販路開拓の前に、一度立ち戻って基本的なことを考えてみませんか?

それは、ビジネス(あるいは商売)とは何か?ということです。私たちは商品やサービスを提供し、その対価としてお金をいただきます。なぜ、お客さまは私たちにお金を支払うのか?それは、提供された商品やサービスによって、自分たちの抱えている課題や悩みが解消したから、自分たちのニーズか満たされたからです。

つまり、お客さまは、ただ単に商品やサービスを購入したのではなく、自分たちの課題や悩みの解消、ニーズの充足を購入しているのです。マーケティングの教科書には、「お客はドリルを買ったのではなく、それによってあいた穴を買ったのだ」という話が出てきます。

販路開拓を考える前に“ペルソナ”の明確化を!

販路開拓をしたいという商品やサービスをじっくり見つめてください。それは、お客さま(個人でも法人でも)のどんな課題や悩みを解消してくれますか?どんなニーズを満たしてくれますか?思いつくまま、いくつも書き出していってみてください。

ペルソナカナモそのような課題や悩み、あるいはニーズを持っているのは誰ですか?具体的にイメージしてください。個人ならば、年齢、職業、趣味や好み、家族構成などなど、法人ならば、業務内容、企業規模、取引先、社歴や社風などなどです。

マーケティングでは、これを“ペルソナ”と呼んでいます。

ターゲットと似ているようで違います。ターゲットというと、「40代の主婦層」などのようにざっくりと捉えますが、“ペルソナ”の場合はもっと具体的に絞り込んでいきます。


例えば、人混みの中で「40代の主婦の方」と言われるよりも
「40代の働いている主婦で高校生と中学生のお子さんがいる方」と
言われた方が、該当する方は自分のことかと振り向きます。


“ペルソナ”の明確化とは、自分のことか、わが社のことかと振り向かせるまで絞り込むことです。

どんな情報をどんな手段で訴えていくか?

ペルソナ”を設定し、彼らが抱えている課題や悩み、ニーズを自社の商品やサービスで解消できることが明確になったら、そのような相手に対して、どんな情報をどんな手段で訴えていったらいいのかについて考えていきます。
情報を訴えていく場合には順番があります。いきなり、わが社の商品はこんなに素晴らしいと訴えても相手を惹きつけることは難しいです。

ペルソナモニターまずは、「こんなことでお悩みではありませんか?」というように、相手の課題や悩み、求めているニーズから入っていきます。このときに設定した“ペルソナ”を前提にして考えると、より相手を惹きつけることができる商品説明文になります。


このように、あくまでもお客さまを主人公にし、お客さまの課題や悩みを解消していく商品やサービスを当社が提供していくという順番にしていくことが大切です。

次は、設定した“ペルソナ”に伝えていくには、どんな手段や場を利用して情報発信していけばいいのかを考えていきます。最近はブログやFacebookなどによる定期的な情報発信、Facebookを活用した広告などの利用も増えているようです。

新製品の場合はモニターの活用を!

説得力があるのは、実際にお客さまがその商品やサービスによって、課題や悩みが解消したという体験談です。しかし、新製品の場合にはそれを使ったお客さまがまだいません。

こんなときには、モニターをお願いして協力してもらう方法が効果的です。

設定した“ペルソナ”に近い人にモニターをお願いして、実際のその商品やサービスを利用してもらい、その体験談を商品説明に利用する方法です。モニターをお願いする場合、無料で商品やサービスを提供するよりも、若干でも料金をいただいた方がモニターさんも真剣になるので、その方がいいと言われています。新製品の場合が一番販路開拓に悩むと思います。

ぜひモニターの活用を考えてみてください。

(提供:公益財団法人 神奈川産業振興センター
経営総合相談課 相談員
大場保男(中小企業診断士)